(内海聡医師のfacebook投稿より、転載)
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いまだに放射能や原発が安全だという論調が後を絶ちませんが、確信犯かあまりに無学なのかのどちらかでしかありません。全体を見ることが出来ないニンゲンたちはいつも同じ行動を起こしますが、これから先、放射能によってこの国は病気が増えていくことになります。すでにいろいろな分野で増えていますが、福島医科大学を筆頭として、その数字ができるだけ増えないように裏で画策しています。

チェルノブイリを例にとって国家調査ではなく民間調査を基本とすると、がんが出てくるのは何年も先であることが一つの傾向であり、その前に精神疾患や免疫不全や新生児にかかわる問題が散見されます。日本でも今後そのような奇形や堕胎や障害が増えることは容易に推測され、すでにその兆候は見えてきています。そのような病気に関することは高汚染エリアなら事故の翌年から発生し、低汚染エリアなら4~5年後から発生してきます。

一番わかりやすいのが甲状腺がんですが放射能の問題は甲状腺がんだけではなく、甲状腺がんはIAEAが認めざるを得なかった指標であると考えなければなりません。癌で影響を受けやすいのは血液病、乳癌、膀胱癌などですが、癌は数としては多くなく直接死因にかかわる問題で重要なのは、実は白血病や癌ではなく心臓病です。 また世代を超えて障害が激増していき、チェルノブイリの原発事故後、1987-1988年にピークを迎える奇形と4-14年の間にピークを迎える奇形(無脳症・脊髄ヘルニア)とが研究で報告されています。

ちなみに遠いノルウェーでは、低線量ほどダウン症が増えるという報告もなされています。チェルノブイリで31000人以上の流産児の分析から明らかになったことは、公式記録上の先天性奇形の発生率が全汚染エリアで上昇し、Cs-137の汚染レベルが15Ci/km2以上のゴメリおよびモジレブ州でとりわけ有意であった、ということです。ブルガリアでもチェルノブイリ以降に、心臓と中枢神経の異常が複数の奇形とともに有意に増加しました。クロアチアでも3541人の死体を解剖して中枢神経の異常が有意に増加していました。

そもそも福島原発事故においては18.1京ベクレルの放射能が排出され、チェルノブイリの10.5京ベクレルを上まわっていることは、米政府当局も公式に認めている事実です。しかも現在も垂れ流しで燃料も違うので、この先日本では様々な影響が危惧され、海外では憐れみと怒りの目で見られているのに、当の日本人は全くといっていいほど興味がないようで、だいだいFBの記事でも人気のないジャンルです。